認証

使用中の電池システムの現在性能・安全性評価をすることができれば配備中の電池システムのメンテナンス時期や更新時期が明らかになり、現在価値を推定することができます。バッテリーに対する性能保証保険なども性能のモニタリングと認証が必要になります。JET-InsuRTAP Monitoringは使用中電池システムの性能と安全性について遠隔モニタリングによりデータを収集・分析して性能認証を与える新しい仕組みです。

仕組み

InsuRTAPがバッテリーのデータを収集し、蓄電池を診断し、診断結果をJETが認証します。InsuRTAPは遠隔データを収集し、データから診断計算を行う診断機関になります。

データ収集

リチウムイオンバッテリーシステムでは過充電の防止のために必ずBMS(Battery Management System)が備えられており、セル電圧、温度、システム電流が測定されています。このBMSが測定したセル電圧、温度、電流はIEC62933-5-2、JIS C4441にてインターネットに情報を上げることが求められています。この仕組みを利用して診断に必要なデータ収集を行います。

診断運転

ESSシステムではバッテリーメーカーが定めた充放電による性能(容量)測定はできません。その代わりとしてESSシステムにおいても実行可能な診断運転を行い、その時のバッテリーの電圧変化を測定・分析します。認証を与えるには分析する元になるデータの信頼性を確保しておくことが基本になります。そのため、性能認証を与えるにはあらかじめ決めた充放電パターン(診断精度保証ができる運転パターン)での診断運転が必要になります。

認証

診断運転時に取得したデータを分析することでESSシステム全セル(並列接続されたものは一塊のセルとして扱います)の容量と内部状態(正極、負極それぞれの容量と運用窓のずれ)を測定します。この測定した内部状態により、バッテリーの安全性を診断し、すべてのセルが正常範囲内であれば安全認証を与え、JET-InsuRTAP Monitoringマークを表示できるようになります。